猫におすそ分けしたい! 猫にとって危険な食べ物があることを忘れないで!
ほとんどの飼い猫は総合栄養食であるキャットフードを食べているでしょう。でも飼い主さんが食べている時に「ニャー、ちょっとちょうだいよー」と言わんばかりにスリスリしてきたらどうされますか?
あるアンケートによると、おかずを時々おすそ分けする飼い主さんは30%以上いることが分かりました。
猫が食べても大丈夫なのかな?ちょっとならいいかな?といろんなことを考えるかもしれませんね。
そんな時に覚えておきたい食べ物に関する豆知識のご紹介です。
猫にとって危険な食べ物
〇ネギ類
ネギ類には玉ねぎ、長ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウなどが含まれます。
玉ねぎに含まれるアリルプロピルジスファイドなどの成分が赤血球を破壊するため、貧血の原因になります。ねぎの中毒症状には胃腸障害、心拍数の増加、嘔吐、ふらつき、下痢などがあります。この毒性は加熱しても破壊されない上に、猫の体調によっては重度の貧血から死に至るケースもあるので軽く考えないようにしたいものです。ねぎを使った料理の残り汁、小さい刻みねぎの入ったおかず、ニンニク料理などネギのエキスが出ているものは特に注意が必要です。
〇コンソメ
うっかり忘れてしまいがちなのがコンソメのような調味料です。コンソメには玉ねぎが含まれているため非常に危険です。コンソメを使ったスープや鍋物などを与えないようにしましょう。
〇チョコレート
おいしいケーキを愛猫にもペロッとさせてやりたいという気持ちは分かりますが、猫にはNGです。チョコレートに含まれるテオブロミンという物質を体内で分解できないために嘔吐や下痢の原因になります。最悪の場合は死に至ります。
〇生の魚介類
魚介類にも猫は反応してよくおねだり攻撃をしてきますよね。生の魚介類に含まれるチアミノーゼという酵素はビタミンB1を分解するので、欠乏症を起こし嘔吐、下痢、瞳孔が開く、痙攣、ふらつくなどの症状がでることがあります。でも、この酵素は加熱すると破壊されますし、魚介類には猫に必要なタウリンが豊富なので、加熱し適量を与える分には大丈夫です。
なかなか人も食べる機会のない高級なアワビを猫にあげたいと思う飼い主さんがいるのか分かりませんが、アワビに含まれるフェオフォーバイドという物質が皮膚炎の原因になると考えられており、この物質が耳の血管に入ると耳が落ちてしまうという通説があります。
おすそ分けのルール
〇主食の1割以下にする
キャットフードは猫の健康を考えてさまざまな栄養がバランスよく配合されています。ですからあくまでもメインディッシュはキャットフードで、おすそ分けを与える場合はこのバランスが崩れない程度の量にしましょう。主食の10%以下の量にとどめ、与えすぎに注意してください。おすそ分けする場合、主食を少し減らすことも必要でしょう。人間にとってはおいしい味付けでも、猫にとっては塩分や刺激が強すぎで身体によくないことも覚えておいてください。
〇毎日の習慣にしない
猫が喜ぶからといって毎日おすそ分けをしていると「おねだり癖」が付いてしまいます。煮干しや鰹節だからいいよね~と思っていても、与えすぎると尿結石になるリスクが高まります。