獣医師のいるペットシッター「病気のサインかも?」③ おしっこの回数
こんにちは!獣医師の柏木です。
今回は、わんちゃん猫ちゃんのおしっこの回数についてです。
まずは1日の正常な回数ですが、
わんちゃんは3〜5回
猫ちゃんは1〜3回
と言われています。しかし、年齢やその子によって変わってきます。日頃からチェックして1日のだいたいの回数を把握し、すぐに変化が分かるようにしてあげましょう!
①トイレに行く回数が増えている。
•1回の尿量は普通または多め
飲水量の増加から尿量の増加によるもの。多飲多尿の症状が疑われます。(詳しくは前回の多飲多尿の記事へ)
•1回の尿量は少なめ
膀胱に尿がためられない状態。膀胱炎やストレスが疑われます。(※わんちゃんの場合、おやつを使ったトイレトレーニングによって少量ずつ出す子もいます。こちらの場合は健康です。)
•⚠️尿が出ていないのにトイレに行く(排尿姿勢をとる)⚠️
こちらは何らかの原因(主に尿道の腫れや尿結石の詰まり)で尿が外に出てかない状態が疑われます。放置してしまうと腎臓に負担がかかりかなり危険な状態です!
すぐに病院に連れて行き、排尿の処置をしてもらってください。
②トイレに行く回数が減っている。(トイレではない場所での排尿を除く)
•⚠️1回の尿量は少なめ⚠️
尿が作られていない状態。末期の腎臓の病気や重度の脱水が疑われます。すぐに病院へ‼
•1回の尿量が多め
トイレに行くのを我慢する原因があるかもしれません。トイレ環境を見直してみましょう。放っておくと膀胱炎などの原因になります。
また特に猫ちゃんの場合、環境の変化(引越し、お留守番、お客さんが来たなど)によって1日我慢してしまう子も多くいます。目安としては丸1日以上出てない場合は受診をおすすめします。
まずはぜひその子の普段のトイレへ行く回数を把握してください。そして些細な変化も見逃さないようにして早期発見できるようにしましょう。何か気になる点があればご相談くださいね。
次回は適切なトイレ環境についてお話しします。