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かわいい猫がせっかく家に来たのに、怖がってちっとも慣れてくれないということがあります。抱っこもできないとなると、たとえいろいろな性格の猫がいるとわかっていても、ちょっと悲しいですよね。
怖がっている猫が慣れるよう、少しずつ心をほぐしてあげましょう。構い過ぎないこと、環境を整えることがポイントです。
猫が怖がりになった原因は?
もともと臆病な性格の猫もいますが、多くは猫の社会化期、2~9週齢に人と接する機会がなかった場合も臆病で怖がりになることが多いようです。
ずっと野良だった保護猫など、いままで怖い思いをしてきた猫も怖がりになりやすいでしょう。他の飼い主さんから譲り受けた猫も、新しい環境に慣れることができず怖がることがあります。
飼い主さんの行動が猫の負担になることも
猫のために必死になってやっていることが、実は猫にとって負担になることもあります。こんなにかわいがっているのに?とショックを受けるかもしれませんが、あまりに構われるといやになる猫もいます。
猫をかまい過ぎていませんか?
かわいい猫と一日も早く仲良くなりたい、怖がるのを取り除いてあげたい、その一心で常に猫をかまっていませんか?
こんな行動していないでしょうか。もしかしたら結果的に猫が怖がることになっているかもれません。飼い主さんだけでなく、ご家族や同居人の方の行動も見直してみましょう。
●嫌がっているのに無理に抱っこする。
●いつも猫のことを見つめてしまう
●猫が寝ている姿がかわいくて触ってしまう
●猫が何をするか気になって後をつけてしまう
●小さなお子さんが猫を追いかけてしまう
●かわいい写真が撮りたくて、騒いでしまう
●猫が押し入れなどに隠れるのがイヤで引っ張りだしてしまう
●いたずらはしっかり叱る主義なので、大きな声を出す
●言うことを聞かないと鼻を指ではじく
●寂しいだろうから、猫のトイレはみんなが集まるリビングに置いた
対策は猫を構わないこと
猫はしつこく構われるのが好きではありません。これらの行動は猫をますます怖がらせてしまいます。叱っても猫には効果はなく、かえって信頼がなくなってしまいます。鼻づらをはじくのも大変なショックを受けます。
「猫が苦手な人になぜか猫が近づく」という経験をしたことがありませんか?あれは猫が苦手な人が取る「猫に構わないようにしよう、目が合わないようにしよう」という態度が猫にとっては好意の現れなのです。
ですから猫が近づいてくるまで、知らんぷりという態度でいることがおすすめです。猫が近づいてきたときも、そっぽを向いているくらいのほうが効果的でしょう。
猫が安心して過ごせるようにする
環境づくりも怖がりの猫のために必要です。落ち着いて安心して過ごせるようにしてあげましょう。
落ち着く場所作り
狭くて暗い隠れられる場所を作ってあげましょう。クレートや猫の身体がすっぽりはまるドーム型のベッドがおすすめです。キャットタワーの上の方に、ハンモックが付いたタイプも喜ぶ猫がいます。
不要なダンボールを置いて、中に敷物を敷くだけでも大丈夫です。ケージに猫を入れる場合は、布をかけて外から見えないようにするだけでも落ち着きます。
食器や水入れは静かな場所に
猫が落ち着いて、安心して食事ができる場所を作ります。食器や水入れは、家の静かな場所に置いてあげましょう。テレビの音や、洗濯機の音が響く場所はよくありません。
トイレの場所も要チェック
猫は静かな場所で排泄したいもの。それなのにバタバタ歩く音がしたり、ドアの開け閉め音がうるさい場所では怖くてゆっくり排泄ができません。怖がりで粗相が多い猫は、トイレの場所を確認してください。
猫が好きなおやつを手から与える
猫が好むおやつを、手から与えてみましょう。手から食べたことをきっかけに、仲良くなれることがあります。静かに待つことがポイントです。
くれぐれも「早く食べて!」「食べてくれた!」と大騒ぎしないようにしましょう。無理やり食べさせることもやめましょう。
一緒に遊ぶことも
無理のない範囲で、一緒に遊んであげるのもおすすめです。猫じゃらしなど、狩りの気分を味わえるおもちゃを使って誘ってみましょう。ただしおもちゃになかなか反応してくれない猫もいるので、がっかりしないでください。
いくつかおもちゃを用意して、好みのものを探ってみるのも手です。しつこく誘わないようにしてください。
猫の個性を認めて焦らずに
怖がりの猫はこれが個性だと認め、期待をかけすぎないことも大切です。一刻も早く仲良くなりたいと、猫を無理に抱っこしようとしたりちょっかいを出したりしないようにしましょう。
また猫が静かに食事や排泄ができるようにする、落ち着いて過ごせる場所を作ってあげるなど、環境面を整えることも大切です。
「大好きだよ」ということを心に秘めて、淡々とお世話をする、そして知らんぷりをすることで猫の方から近づいてくることもあります。
ただ怖がる度合がひどい、粗相がおさまらないなどが続く場合は、一度かかりつけの動物病院を受診してください。