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猫は、飼い主さんの足や、ほかの猫に頭突きをします。何度も頭突きしてくると思えば、あっさりとコツンで終わってしまうときもあるのが不思議ですね。飼い主さんが外出から帰ると、丹念に頭突きをして体を摺り寄せてくることもあります。
また生き物だけでなく、家具や荷物にも、一生懸命頭突きをします。猫の頭突きにはどのような意味があるのでしょうか?猫の頭突きの意味や、注意点を解説します。
猫の頭突きとは
猫の頭突きには、愛情表現や要求、挨拶のほかに、自分のニオイを付けるマーキングの意味があります。そのため、飼い主さんにしてくることもあれば、ほかの猫や同居中の犬にすることもあるのです。家具などに、自分のニオイをこすりつけるための頭突きもあります。
愛情表現の頭突き
飼い主さんへの愛情表現としての頭突きです。「好きです、大切です」という気持ちが込められています。もし保護した猫が頭突きをしてくるようになったら、飼い主さんに心を許した証拠です。
このとき、しっぽがぴんと立てていたり、喉をゴロゴロ鳴らしたりしていたら、飼い主さんに甘えたい気持ちも込められているでしょう。
よく慣れている猫では、飼い主さんから頭突きをすると、頭突きを返してくれることもあります。お互い「大好き」といっているのですね。
愛情表現の頭突きは、猫同士でも見られます。多頭飼いの飼い主さんは、仲のいい猫同士が頭突きをしあっているのを見たことがありませんか?頭突きを丹念にしている猫同士は、親和性が高く、相性がいいと言えます。
要求の意味
鳴きながらしつこく頭突きをしてくる場合は「おなかすいた」「もっと遊んで」「トイレを掃除して」など、飼い主さんへの要求が考えられます。
猫は要求が通るまであきらめず、何度も頭突きをしてくるでしょう。特にご飯の要求のときは、足にまとわりついて頭突きをすることもあります。
ひんぱんにしつこく頭突きをされる場合は、何か満たされていないことがあるのか環境を確認してみましょう。例えば「かまってほしい」「ストレスがある」などの要求がある可能性があります。
挨拶
挨拶の頭突きもあります。飼い主さんへの朝の軽い頭突きは「おはよう」の意味と考えられます。外で猫同士が、軽く頭をくっつけているのは「どう、元気?」と挨拶をしているのかもしれません。頭を付けて挨拶するのは親しい証拠で、仲の悪い猫同士では見られません。
敬意の気持ちの頭突き
立場が弱い猫から、強い猫への敬意の頭突きもあります。例えば、めす猫からおす猫、子猫から母猫、新しく来た猫から先住猫などです。先に住んでいた犬など、猫以外の動物に対しても頭突きをすることがあります。
「マーキング」ニオイ付け
猫の耳の下や頬周辺には、ニオイのあるフェロモンの分泌腺があります。猫は縄張り意識が強いため、頭突きでニオイを付けているのです。頭突きをしてそのまま顔を擦り付けてくるときは、ニオイ付けだと考えていいでしょう。
飼い主さんが外出から帰ったときやお風呂上りに、やたらと頭突きをしてくる場合は、甘えや要求よりもニオイを付けたがっているのかもしれません。自分のニオイを付けて安心する意味もありますし、「私のもの」と主張の意味もあります。もちろん、愛情のある相手にしかしない行為です。
ほかにも家具やキャットタワー、飼い主さんの荷物などにもニオイを付けます。この場合も、自分のニオイを付けることで安心しているのです。愛猫が、どのようなものにニオイを付けているのか観察するのも楽しいですね。
頭突きされたらどうすればいい?
頭突きは猫の愛情表現です。お返しにやさしく撫でてあげると喜ぶでしょう。あごの下など、猫が気持ちよい場所を撫でると猫もうっとりします。このとき、声をかけたり、名前を呼んだりすると絆も深まります。
咬まれないように注意
しかしあまりにしつこく撫でるのは要注意です。撫でていて、いきなりガブリと咬む行為には、「いいかげんにしろしつこいぞ」の意思表示が考えられます。
撫でている最中に、猫がしっぽをパタンパタンと振り出したら「もういらない」のサインです。咬まれる前に、撫でるのをやめましょう。
咬まれたらどうする?
咬まれても反応せずに、離れるのが正解です。叱る、怒鳴るなどは猫との信頼関係が崩れる原因になるのでやめましょう。大騒ぎするのも禁物です。
子猫や活発な猫では、撫でられているうちに興奮して噛んでくる場合もあります。かわいいからといって、騒いだり、手をひらひらさせたりすると、ますます興奮するため注意が必要です。
狩猟本能が刺激され、咬む癖がつくかもしれません。ひとり遊びができるおもちゃなどで、ストレス解消をしてあげましょう。
まとめ
猫の頭突きには、愛情表現や要求、挨拶、敬意のほかに、ニオイ付けの意味があります。いずれにしても、飼い主さんへの親しみを込めて頭突きをしているのには間違いがありません。
しかししつこい頭突きには要求もあります。たびたびしつこく頭突きをしてくるときは、何か不満がないか確認してみましょう。日頃から、愛猫の頭突きを観察してみてください。