愛犬が寝ているとき急に足をばたつかせたり、うめき声のようなものを上げて驚いた経験はありませんか?実はこれ、犬が夢を見ているのかもしれません。
犬が夢を見るのかどうかは科学的にははっきりと解明されていませんが、その説は非常に濃厚。寝ている犬の脳波にしっかりとした反応がみられたという研究結果もあるほどです。
犬も「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を繰り返している
犬の睡眠の仕組みは意外にも人間と全く同じ。レム睡眠とは、身体が休んでいて脳が活動している状態のことをいいます。ノンレム睡眠は深い眠りのことをいい、脳の休息が最も優先される状態です。睡眠中はこの2つの眠りを交互に繰り返しているのです。
犬は1日に平均12~18時間ほど睡眠をとります。元々野生で暮らしていた時の名残から浅い眠りであるレム睡眠が8割を占めるので、人間よりも夢を見やすい状態が長く続いているのです。
夢を見る理由と内容
人間はその日の出来事や得た情報を頭の中で整理し、記憶として定着させるために夢を見るといいます。これは犬の場合もほとんど変わらないのではという意見が多いです。
いつもより長く散歩をした時や遠出した時、多くの人や犬と触れ合った日は特に夢を見やすい傾向にあります。その日に起きた出来事を夢の中で思い返し、さまざまな感情が夢を見させているのではないでしょうか。
犬の場合は視覚よりも嗅覚・聴覚が優れているのは多くの方がご存知ですよね。そのため、「見る」というよりは「嗅ぐ」「聴く」といった感覚を多く抱いているのではといわれています。つまり、人間が見る夢の感覚とは少し違うようです。犬にとって、夢を「見る」という表現は少し間違っているのかもしれませんね。
犬が夢を見ているか確かめる方法
犬は眠りについてから20分程度で最初の夢を見るといわれています。
規則的だった呼吸が不規則になっていき、瞼の下で眼球が動いていたらそれは夢を見ている可能性大。まるで走っているかのように足をばたつかせたり、吠えるような仕草で何か寝言を言っている時もあるでしょう。飼い主さんと遊んだ楽しい記憶を思い出しているのかもしれませんね。
犬の不眠症
犬は一緒に生活する人間の生活リズムに影響されます。飼い主さんが不規則な生活をしていると、犬も一緒になって夜遅くまで起きていてしまう。元々深い眠りにつく時間の割合が少ない犬ですから、結果的に不眠症のような状態になってしまうこともあります。
とくに思い当たる節がないにも関わらず、毎日のように夢を見ているようなら要注意。愛犬がゆっくりと落ち着ける寝床を用意してあげることも大切なのです。
愛犬が夢を見ているとすれば、その内容がどんなものか気になってしまいますね。直接聞くわけにもいきませんが、寝ている時の不思議な仕草にはさまざまな種類があり、その子によって個性が出る興味深いもの。じっくりと観察して内容を想像してみてはいかがでしょうか。