猫が興奮した様子で部屋中をドタバタと走り回る姿を目撃したことはありませんか?
基本的に夜が多く、しかも突然始まるので驚く飼い主さんも多いはず。
寝ていたのに猫が走り回る音で目が覚めた!なんてことも多く、寝不足で困っている飼い主さんもいることでしょう。
しかし、この行動にはしっかりとした理由があるのです。
「さっきまで大人しかったのに、どうして?」そんな疑問にお答えします。
“大運動会”は狩猟本能によるもの
元々猫は狩猟本能をもっていますが、家で飼われている猫たちは毎日餌をもらえるため狩りなんてする必要がありません。野生の猫に比べるとエネルギーを発散させる機会が圧倒的に少ないのです。
普段は大人しくしていますが、ある時突然溜まりに溜まったエネルギーが爆発!本能に逆らいきれず、自分を抑えきれなくなって走り回るなどの行為にでると言われています。
これは「真空行動」とも呼ばれています。猫は本来昼間に寝て体力を温存し、夜に狩りをする生き物でした。その時の名残で真空行動にでる猫が多いのですね。
大暴れする猫の対処法は?
確かに驚いてしまうかもしれませんが、真空行動はある種のストレス発散行為であり猫にとっては必要なこと。暴れだした猫を止めることはほぼ不可能だと思ってよいでしょう。叱るとかえって興奮させてしまいますし、おやつなどを与えてなだめる方法もNG。走り回ると良いことがあると学習してしまうためです。
それでは、猫の真空行動が起きてからではなく、起こさない方法を考えてみましょう。
●日頃からたっぷり遊ぶ習慣をつける
真空行動の原因の一つはズバリ、猫の体力が有り余っていること。それならば日頃からしっかりと遊ぶ時間を作ってあげ、飼い主さんが寝る頃には疲れさせることが大切です。
猫は瞬発力に優れている分持久力がない生き物。30分ほど集中的に遊んであげれば、一般的な体力の猫には十分でしょう。
●留守中も猫が退屈しない環境づくりをする
飼い主さんがいない間は寝ている猫がほとんど。その間に温存された体力が夜中に爆発…なんてことも十分にあり得るので、家にキャットタワーやキャットウォークを完備するなど、退屈しない環境を作ってあげることで一人でも遊ぶことができます。また、一人で遊べるようなおもちゃを出しておくのも効果的です。
●暴れるタイミングがいつも同じなら、思い切ってその時間に遊ぶ
猫の体内時計は人間以上に正確だといわれています。いつも同じ時間・同じタイミングで大運動会を始める猫の場合は、その時間を見計らって遊んであげるのも効果的です。猫が疲れるまでしっかりと遊ばないと意味がないのでしっかりとエネルギーを出し切らせてあげることがとても重要なのです。
“大運動会”を防止するためには猫のストレス解消を
日頃から運動不足でストレスが溜まっている猫ほど真空行動に出やすいです。たくさん遊んであげるのはもちろんですが、毎日スキンシップをとることでストレスが解消され“大運動会”に悩まされる機会も減るのではないでしょうか。