猫にとってヒゲは単なるチャームポイントではありません。
猫のヒゲには生きていくために欠かせない重要な役割があるのです。
犬はトリミングでヒゲを切りそろえることがありますが、猫のヒゲは絶対に切ってはいけません。
今回は猫のヒゲの秘密とヒゲから分かる猫の気持ちに迫ってみましょう!
猫のヒゲの場所と数
猫をよく観察してみると猫にはヒゲがたくさんあることに気が付きます。ドラえもんのように三本ずつではないんですね。猫のヒゲは全部で50~60本あるとされており、大きく4つの部位に生えています。
・口角毛(鼻の横)
・頬骨毛(ほっぺた)
・上毛(目の上)
・頭下毛(顎)
前足の裏側にある毛ですが、ヒゲのような働きをします。
口角毛は体より長く伸びており、全てのヒゲの先端を線で結ぶとまあるい円を描くような形になります。
猫のヒゲは半年に一度自然に生え変わるので、自然に抜け落ちたヒゲについては心配ありません。
猫のヒゲの役割
猫のヒゲにはたくさんの神経が集中しているので微妙な振動でも感知することができます。ただの毛ではなく、触毛としてセンサーのような大切な役割をします。
距離を測る
猫は狭い場所が大好きです。そこに入れるか、通れるかはヒゲを広げて判断します。ヒゲの先がものに触れることで障害物を認識することができます。まさに猫ヒゲセンサーですね。また猫のヒゲは空気の流れも感知できるので暗闇の中でも何にもぶつからずに走ることができます。
平衡感覚を保つ
猫はヒゲで空間把握能力や平衡感覚を保っていると考えられています。そのため、ヒゲがなくなってしまうとフラフラしたり、動けなったりすることさえあります。「猫のヒゲを切るとネズミを捕まえられなくなる」つまり猫の能力が衰えるという言い伝えが昔からあるほどです。
目を守る
目の上ですが、眉毛ではなくヒゲです。このヒゲは水分やほこりなどの細かい汚れに反応し、目をすぐ閉じられるようにして目を守る働きをします。
ヒゲで分かる猫の気持ち
下向き
ヒゲがだらーんと下に垂れているような時は、リラックス状態です。家猫がくつろいで安心している時によく見かける状態ですね。まさにヒゲセンサーオフ状態です。
上向き
上向き10時10分を指している時は、うれしい気分を表現しています。褒められたり、遊んでほしかったり、喜んだりしている時は気持ちもヒゲも上向きです。
全体的に広がっている
興味がある時、警戒している時などヒゲアンテナをいっぱいに広げて情報をキャッチしようとしています。おもちゃで遊んでいる時、来客時などによく見られます。
前向き
猫はド近眼なので目ではなくヒゲで情報収集します。食べることができるかどうか、見たことがないものを正体は何なのかなどを確認するためにヒゲセンサーを使います。