猫の肉球が大好きという人は少なくないですよね。
肉球マニア・肉球フェチもいるほどです。たしかに「萌え~」って感じになりますね。
プニプニした肉球はかわいいだけでなく、猫にとっては重要な役割を果たす器官の一つです。
知られざる肉球の豆知識と、肉球の役割についてまとめてみたいと思います。
肉球の正体
プニプニした肉球の正体は「ザ・脂肪」です。表皮は角質細胞から、真皮は主にコラーゲン、皮下組織は脂肪組織が層構造になって肉球を構成しています。
肉球は脂肪と弾性繊維でできているのでプニプニとした感触なのです。肉球の表面は1mmと分厚くできているので摩耗しにくい構造になっています。
犬の肉球の方が猫の肉球よりも分厚く、頑丈なので、雪道でもそりを引くことができるほどです。
肉球の役割
衝撃吸収
猫は高いところが大好き。肉球は高いところからジャンプして着地する時に衝撃を吸収し、負傷しないよう予防するクッションのような役割があります。Gショックよりスゴイかも。
滑り止め
木に登る時、獲物にとびかかる時に肉球は滑り止めの役割を果たします。
消音
猫は狩りをする時、そっ~と音を立てずに忍び寄り、待ち伏せし、チャンスが来たら一気に襲い掛かって仕留めます。肉球のおかげで音を消し、忍び寄ることができます。
グルーミング
肉球を手のひらのようにして使ってグルーミングすることがあります。
マーキング
足の指の間にも臭腺があり、猫は自分のテリトリーやお気に入りのものににおいを付けて回る習性があります。「私のものよ!」と肉球スタンプでも押しているつもりなのかもしれませんね。
猫の足の指の数と肉球の名称
猫は前足の指が10本、後ろ足の指が8本です。
指球(シキュウ)
前足の各指にある小さな5つの肉球のこと。
掌球(ショウキュウ)
掌(たなごころ)は手のひらのことを指しますが、猫の足の真ん中の大きな肉球のこと。
手根球(シュコンキュウ)
前足の付け根部分にだけ存在する肉球。
狼爪(ロウソウ)
前足にのみある親指に当たる肉球。
足底球(ソクテイキュウ)
後ろ足の中心にある大きな肉球。
趾球(シキュウ)
後ろ足の各指にある小さな4つの肉球のこと。
肉球だけは汗をかく
猫の体には汗腺がないので汗をかきませんが、肉球には汗腺があり緊張したり、びっくりしたりした時に汗をかくと言われています。この分泌物はマーキングの時や、木登りする時にも分泌されます。
肉球チェック
猫にとって肉球がどれほど大切な器官かお分かりいただけたでしょうか?肉球が腫れている、冷たい、ケガをしているなどが分かれば早く病院へ連れて行きましょう。肉球の病気は治りにくいので
寒い季節には人間と同じで猫の肉球も乾燥しやすくなります。カサカサになるとひび割れを起こしてしまうので、猫の肉球専用クリームで肉球ケアをしてやりましょう。飼い主も猫ちゃんもまったりできる時間になりそうですね。