原産国 | イギリス |
---|---|
体重 | 2kg~3kg |
体高 | 15cm~18cm |
グルーブ | 3G |
特徴
JKCが公認している犬種の中でチワワに続き2番目に小さい犬種ですが、均整のとれた体型は威厳と気品に満ちています。黒々とした丸い瞳と、まっすぐで絹糸のようにつやのある長い被毛が特徴的です。トリミングでさまざまなヘアスタイルが楽しめるところも人気の理由の一つです。
性格
テリア種独特の気質を持っているので、知的で活発、大変勇敢ですが、頑固な一面もあります。飼い主に対しては愛情深く忠実です。好奇心旺盛なので、遊んでもらうことも大好きです。
毛色
被毛の色が生涯で7回変わると言われていますが、変化の仕組みはまだ解明されていません。その変化の美しさから「動く宝石」と呼ばれています。
色は生まれてから1年ほどかけて変わっていきますが、生まれて間もない頃は漆黒と呼ばれる真っ黒な色で、成長が進むにつれ次第に根元から変化し始めます。
JKCで決められた公認カラーはダーク・スチール・ブルー&タンの1色だけですが様々なカラーが見られます。
育て方
とても活発なので、毎日の散歩は欠かさないようにしてください。
自己主張が強いため、甘やかすとわがままに育ってしまいます。テリア種の特徴を理解し、子犬の頃からしっかりしつけることが大切です。
被毛はシングルコートで、換毛期がないため、放置していると毛玉になったり、ほつれてしまったりします。美しい被毛を保つために毎日のブラッシングと定期的なシャンプーやトリミングは必須です。またシングルコートは暑さ寒さの変化に弱いため、温度管理に注意することが大切です。
気をつけたい病気
気管虚脱は気管が本来の形を保てずにつぶれてしまう病気で、発症すると咳をしたり興奮時にガーガーという呼吸をしたりするようになります。重症になると呼吸困難になったり、熱中症のような状態に陥ったりすることがあるので注意が必要です。
門脈シャントは2歳くらいまでに発症し、無治療の場合は死に至る病気です。食欲不振、おう吐、下痢やふらつきなどが見られたら、早めに受診してください。
大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス病)は1歳未満の子犬に見られる股関節の病気で、この病気にかかる犬の約半数が、この犬種だと言われています。
膝蓋骨脱臼は後ろ足の膝蓋骨がずれてしまう病気で、小型犬に多く見られます。脱臼しやすい骨格かどうかをチェックしてもらうために、1才前後で検診を受けると良いでしょう。
歴史
19世紀の中頃、イギリス北部ヨークシャー地方で、倉庫や工場などの家を荒らしまわるネズミを駆除ための狩猟犬として作出された犬種です。マンチェスター・テリア、スカイ・テリア、マルチーズなど様々な犬種と交配して作り出されました。当初はボサボサしたワイヤー・ヘアで体重も5kg以上ある固体も多かったようです。狩猟犬として労働者階級の一般市民と共に生活していました。
しかし、交配を進めて犬種として安定化していく過程で、小型化して毛質も滑らかな直毛となり、次第に貴族の間にも広まって大人気となりました。
1862年に”ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャーテリア”と命名されましたが、あまりにも長い名前だったため定着せず、1870年頃から今の”ヨークシャーテリア”と呼ばれるようになったようです。
日本にやってきた正確な年代はわかっていませんが、戦後の高度成長期に人気に火がつき、 ポメラニアンとマルチーズと共に「座敷犬御三家」と称されました。今でもその人気は高く、長年登録数ランキングではトップ10に入り続けています。