原産国 | シンガポール |
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公認団体 | CFA ・ TICA ・ GCCF |
毛種 | 短毛種 |
特徴
アイラインをひいたようなアーモンド形の目と個性的な目の色が印象的です。通常生後2か月まではキントブルーと呼ばれる青い色ですが、以降さまざまな色に変化し、成猫になるとグリーン、ヘーゼル、イエローなどに定着していきます。
体は筋肉質でしっかりとしていて、丸い頭の両端には付け根の広い耳がついています。被毛はとても美しく絹のようになめらかです。
標準体重は2~3㎏で、現存する純血種の猫としては世界一小さい猫であることから「小さな妖精」とも呼ばれています。
性格
大人しい性格でほとんど鳴くこともなく静かな環境を好みます。飼い主や家族に対する愛情が深く、とても甘えん坊なのでそばにいたがり、膝や肩に乗ったりすることも多くみられます。神経が過敏な面があり、他猫や他動物に対して嫉妬することもあるので複数飼いには向かない猫種です。
高い運動能力を持ち、活発で遊び好きなので、飼い主さんとのおもちゃ遊びが大好きです。
毛色
毛色は淡い茶色のセーブル・ティックド・タビーのみが認められています。ティッキングは1本の毛に濃い色と薄い色が交互に入っていることで、根元が薄く、先端が濃くなっています。
育て方
甘えん坊で好奇心旺盛、活発な面もあるので、一緒にいる時間を積極的に作って、たくさん遊んであげてください。また、高いところに上るのも好きなので、キャットタワーを設置したりタンスや棚をうまく配置して高いところに行けるようにしてあげるとよいでしょう。
被毛のお手入れは、短毛なので定期的にブラッシングやコーミングをしてあげれば十分です。東南アジアの温かい地域で生まれた短毛の猫ですので日本の冬の寒さは苦手です。秋から冬は高めに室温調節をしてあげてください。
賢いのでしつけはそれほど難しくありません。
気をつけたい病気
この猫種は近年遺伝子研究によって、遺伝性疾患が多いことがわかりました。その中でもピルビン酸キナーゼ欠損症による貧血は特に発症リスクが高いとされています。元気がなく寝てばかりいるような様子がみられる時は早めに病院で診てもらうようにしましょう。
肥大型心筋症も多い病気で、発症した場合は薬を投与することで症状をコントロールしますが、重篤な場合は命にも関わる病気です。定期的な検診である程度予防できるので欠かさず受けることが大切です。
皮膚系の病気も多く、環境による細菌感染で起こる場合以外に、繊細な性格によるストレスから過度にグルーミングしてしまうため皮膚炎を起こしてしまう場合もあるようです。ブラッシングの時に皮膚の状態に注意するほか、グルーミングの回数が増えていないか十分に気を付けましょう。
歴史
起源についてわかっていないことが多い猫種ですが、始まりはシンガポールに生息していた野生の猫だと言われています。下水溝の中でネズミを捕って暮らしていたことからドレインキャットと呼ばれていました。
1974年アメリカ人のミセス・トミー・メドゥがご主人の赴任先のシンガポールでシンガプーラと出会い、1975年帰国することになった時、5頭のシンガプーラを自国に連れて帰りました。帰国後、さっそく育種を開始し、1988年には純血種「シンガプーラ」として血統が公認され、キャットショーの出場を機に世界中で人気となりました。その小さな体と可愛い顔などから「小さな妖精」と呼ばれています。