マルチーズ【Maltese】

マルチーズ/ペット図鑑

原産国 マルタ共和国
体重 2.5㎏~3.2㎏
体高 22 cm~25cm
グルーブ 9G

特徴

頭と体の大きさはよく均整が取れており、体長は体高よりも長めです。黒いつぶらな瞳と愛らしい表情が魅力的です。純白の被毛は、なめらかで美しい絹糸のようで、カットしなければ地面に裾を引きずるほど長く伸びます。カット次第で印象がガラッと変わるため、様々な表情を楽しめるのも人気の理由の一つです。

性格

知的で温厚ですが、元気に遊ぶことも大好きです。飼い主に対しては愛情深く甘えん坊です。一方で神経質で気の強い面があり、不安や恐怖を感じる時には怖気づかず、吠えたり攻撃的になる大胆さもあります。

毛色

純白であることが望ましいですが、黄味がかった白(レモン)や、ごく淡いベージュのような白色(タン)も存在します。

育て方

活発な性格ですが、室内で飼われ続けて来たので、運動は室内での遊びで十分です。散歩は1日2回朝夕15分程度行うと良いでしょう。
体が小さいため、大きなものに対して警戒心が強く、比較的よく吠える犬が多い傾向があります。子犬の頃から甘やかしすぎず、きちんとしつけを行うことが大切です。
被毛は細く絡みやすいので、できるだけ毎日ピンブラシなど被毛に優しいブラシでのブラッシングが必要です。被毛は自然に伸ばすのが基本ですが、カットすることで生活しやすくなるので、定期的にカットすると良いでしょう。
耳や目と口のまわりは、長毛がかぶさって通気性が悪く汚れやすいので、定期的に拭いて清潔に保つことが必要です。

気をつけたい病気

全身の被毛が白色の犬には、生まれつき網膜や目の異常(眼瞼内反症など)、聴覚の異常が起きることがあります。
僧帽弁閉鎖不全症は、とくに高齢のマルチーズに多い心臓の病気で、遺伝的な要因もあるといわれています。
他に、外耳炎、低血糖症、流涙症、膝蓋骨脱臼、肛門のう疾患なども気を付けたい病気です。

歴史

愛玩犬としては最古の歴史を持つ犬種で、紀元前1500年頃、現在のレバノンあたりに都市国家を築いていたフェニキア人が貿易の中継地だったマルタ島に持ち込んだ犬が祖先ではないかといわれています。その後、シチリア島を経て地中海沿岸の国々に紹介されました。古代ギリシアやエジプト、ローマでは貴婦人たちに愛され、その愛らしさを賛美する詩人の言葉も残されています。フランスでは15世紀頃から抱き犬としてもてはやされ、19世紀になってからイギリスに紹介されました。19世紀末にはビクトリア女王が当時属領だったマルタから取り寄せたことがきっかけとなり大流行となります。アメリカでは20世紀中頃になって人気となりました。
日本に入ってきたのは1960年頃とされ、1968年から84年まで登録件数ナンバーワンの座を占めていました。現在でも、多くのフアンを持つ人気犬種です。