原産国 | ドイツ |
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体重 | 牡50㎏、牝42㎏ |
体高 | 牡61cm~68cm、牝58cm~63cm |
グルーブ | 2G |
特徴
がっしりとした骨格と逞しい筋肉を持ち、体つきは精悍です。マズルは太く、顎の力は強靭で120㎏もあると言われています。しっぽは飾り毛の少ない先細りの垂れ尾ですが、断尾され短くなっています。しかし近年は動物愛護の観点から生まれたままのしっぽを残すことが増えてきています。光沢のある被毛は短毛のダブルコートで、まっすぐな硬い毛が密生しています。
性格
利口で従順です。家族に対しては愛情に富んでいますが、見知らぬ人に対しては慎重な態度をみせます。大胆で勇気があり、警戒心も備わっているので、番犬として理想的です。力の強い大型犬なので、人間社会で暮らすために必要なルールをしっかりと覚えさせることが大切です。
毛色
毛色はブラックで、輪郭のはっきりとした黄褐色のタンのマーキングが、両目の上、頬、マズル、胸、四肢、尾の付け根などに見られます。
育て方
ドイツでは危険犬種のリストに入っていますが、本来は攻撃性のある犬種ではありません。ただし、防衛心が強いため家族を守ろうとするあまり攻撃的になることがあります。このようなことが起こらないようにするためには、この犬種に対する深い専門知識を持つことと、躾の徹底が必須です。子犬の頃から多くの犬や人と触れ合うことにより社会性を育てながら、待て・止まれ、噛み癖などのしつけをしっかり行ってください。
体力があるので毎日運動を行う必要があります。少なくとも毎日1~2時間以上の散歩を行いましょう。力が強く大人の男性でも引きずられてしまうことがあるので、リーダーウォーク(飼い主の前を歩かない)を子犬の時からしっかりと覚えさせてください。
抜け毛は少ないので被毛の手入れは楽な方です。定期的にブラッシングを行ってください。
気をつけたい病気
骨肉腫は、発症の原因がわかっていないため予防は難しいとされています。発症すると足に硬いコブのようなものができて腫れあがり、痛みのために足を引きずって歩いたり、かばうようにします。軽症の場合は手術できますが、重篤になると足を切除しなければなりません。
股関節形成不全は、大型犬が発症しやすい病気です。発症した場合には、痛みのために腰を振って歩くようになります。原因は遺伝や肥満、過度な運動などといわれているので、適切な食事と運動を心がけてください。
前十字靭帯断裂は、発症すると足を引きずって歩くようになります。原因は肥満や過度な運動といわれているため、食事と体重の管理と運動をさせ過ぎないことが大切です
胃拡張胃捻転症候群は、早期治療が大切です。食後に激しい運動をしたり、早食いをしたりすることが原因で起こるので、予防のために食事は少量ずつ与え、食後にしっかりと時間を取ってから運動させるようにしてください。
歴史
最も古い犬種の1つとして考えられていて、祖先犬はローマ帝国が中央ヨーロッパに侵攻する時に兵士の食料となる牛の群れを統率していたチベタン・マスティフだと言われています。やがてドイツのロットワイルという町に定着して、牧羊犬、牧畜犬として改良され、その能力を高めていきました。
20世紀に入ってから犬に家畜をリードさせたり荷物を引かせたりすることが禁じられたため、一時絶滅の危機に陥りましたが、優れた体力と勇敢さ、忠誠心を評価されて再興されました。その後、警察犬、軍用犬、山岳救助犬として世界中で大活躍しました。現在でもアメリカやヨーロッパでは多くの人達に愛されている人気犬種です。
日本ではあまり見かけない希少犬種ですが、特殊使役を担う優れた犬として様々な場面で活躍をしています。
犬名は、長い間育種されてきたドイツのロットワイルという町の名にちなんでいます。