原産国 | イギリス (ウェールズ) |
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体重 | 9㎏~9.5kg |
体高 | 39cm以下 |
グルーブ | 3G |
特徴
体型は体高と体長がほぼ同じスクエア型で、ガッチリとした筋肉質の体つきをしています。被毛は硬くゴワゴワした巻き毛で、小さくV字型の耳は、途中で折れ曲がっているのが特徴的です。テリアの王様と呼ばれる エアデールテリアをそのまま小さくしたような見た目から「小さなエアデールテリア」と呼ばれることもあります。
性格
陽気で活発、従順な性格ですが、気が強くて勇敢、頑固で負けず嫌いというテリアらしい気質も持っています。家族には愛情深く接しますが、気位が高いため怒って反抗的になることがあります。他の人や動物には警戒心を抱き、気に入らない相手には攻撃的な態度を見せることもあります。
毛色
毛色はブラック&タン、もしくは黒に灰色や赤系の色が混ざっているブラックグリズル&タンのいずれかです。
育て方
小型犬の割に多くの運動量が必要なので、散歩は毎日1回30分以上を2回行ってください。運動不足になるとストレスで気分が荒れて扱いにくくなることがあります。また、子犬の頃から他の犬にあいさつをさせ、一緒に遊ぶことで社会性を身につけさせると良いでしょう。
しつけは難しく、叱られると反抗的になったり飼い主を無視する行動にでることがあります。まず、頑固なテリア気質を理解し、毅然とした態度で対応することが大切です。ほめながら時間をかけて根気よくしつけをすると良いでしょう。
被毛は硬く、抜け毛の少ないダブルコートです。家庭用として普通に飼うのであれば、毎日のブラッシング、定期的なシャンプー&カットで大丈夫ですが、本来の硬い毛質を維持するのであれば、ブラッキングと呼ばれるトリミングが必要になります。専門の技術のあるトリマーにお願いすると良いでしょう。
日本の高温多湿は苦手なので、夏場は温度管理が必要になります。
気をつけたい病気
丈夫で健康的な犬種で、遺伝性の疾患が大変少ないと言われています。起こりやすい遺伝病としては、 股関節形成不全、大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス病)などが知られています。また、緑内障や脂漏性皮膚炎、外耳炎などが時々見られることがあります。
歴史
13世紀から存在していたという説があるほど歴史のある犬種ですが、17世紀以前の記録が残っていないため、はっきりしたことはわかっていません。ウェールズ地方原産のブラック・アンド・タン・テリアが祖先犬と考えられており、カワウソやキツネ、アナグマなど小獣猟犬として人間とともに生き、活躍をしてきました。当時は、ブラック・アンド・タン・ワイヤーヘアード・テリアという名前で呼ばれていましたが、同時期に北イングランドでオールド・イングリッシュ・ブロークンヘアード・テリアという、姿も名前もとてもよく似た犬種が作出されており、それぞれがショーに出場するようになると、ほぼ同じ犬種のように見える2種類の犬にショーの審査員が混乱するということが起こりました。そこでこの2種類の犬をその起源の違いに関係なく単一の犬種に統括しようという流れになり、1886年にウェルシュテリアという名前を与えられて、イギリスケネルクラブで犬種として登録されました。その後ブリーダーたちがワイアー・フォックス・テリアとの交配を行い、現在の姿を作り上げ、家庭犬としても、猟犬としても愛される犬種にまでたどり着きました。