スタンダードプードル【Standard Poodle】

スタンダードプードル/図鑑

原産国 フランス
体重 16㎏~25㎏
体高 45cm~
グルーブ 9G

特徴

体長と体高がほぼ同じのスクエアな体型で、細い手足と小さな頭を持ち、とても優雅な印象です。独特のカールを持つ被毛に覆われており、慣例となっているクリップ(刈り込み)が特徴的で、その容姿は小型のプードルに比べても高貴で気品に溢れています。
JKCが認めているプードルのサイズは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類ですが、サイズを除いて犬種標準は同じです。公認以外にもタイニープードルやティーカッププードルなど、トイよりも小さなサイズのプードルもいます。

性格

プードルは全般的に、非常に賢く、好奇心旺盛で運動能力の高い犬種です。飼い主には従順で、家族に対しても愛情深く、他人や他犬にもフレンドリーです。一方で、非常にデリケートな面があり、小型犬になるほど警戒心が強くなる傾向があるようです。
スタンダードプードルは、プードルの中で一番落ち着いていて、大らかな性格をしているといわれています。

毛色

毛色はブラック、シルバー、ブラウン、アプリコット、ホワイト、ブルー、グレー、クリームなど様々な色があります。プードルの毛色は単色が理想とされていますが、濃淡は認められています。また、毛色によって性格に違いがあるとされています。

育て方

活発で運動能力の高い犬種です。欲求不満でいたずらしないよう、しっかり運動させてあげてください。毎日の散歩以外にも、ドックランなどで自由に走らせたり、ボール投げでレトリーブさせたりするのもおすすめです。スタンダードプードルの場合、大きくても身のこなしが軽いので、ドッグスポーツやアジリティも楽しめます。
非常に賢く記憶力もいい犬種なので、大変しつけやすいと言われています。たくさん褒めてやる気を引き出してあげてください。
シングルコートのため抜け毛は多くありませんが、くるっとカールした被毛が絡まりやすいので、毎日のブラッシングは欠かせません。頭や手足、胸の被毛を丸く大きく残すプードル独特のクリップ(刈り込み)はある程度長さが必要なので、伸ばす時は毛が絡まらないよう特に注意が必要です。

気をつけたい病気

プードル全般において内分泌器官の病気が好発するとされていますが、スタンダードプードルは、特にアジソン病(副腎皮質機能低下症)の好発犬種です。元気がなくておかしいと思われたら、獣医師に診てもらってください。
また、プードルは骨折や関節炎の多い犬種としても知られています。手足の細さの割に体ががっちりして体重があるため、高い所から飛び降りるなどして起きることが多いので、無理のない運動を心がけましょう。

歴史

非常に古い歴史があり、紀元前30年頃のローマ皇帝の記念碑にスタンダードプードルと思われる犬の姿が彫刻されているほどですが、起源について、はっきりしたことはわかっていません。
もともとは鳥獣猟犬に使われた犬で、さまざまなタイプがヨーロッパ各地にいたようです。ドイツを経由してフランスに入った後に、改良と小型化が進められ現在に至っていると思われます。16世紀までのプードルは、現在のスタンダードプードルくらいか、それよりも体が大きかったようです。おもに水猟犬として鴨狩の際に仕留めた獲物を水に入って回収する回収犬として大変重宝されていました。現在では装飾のためになされるクリップですが、水猟犬として活躍していた頃に、水中での動きを容易にするために心臓などのある胸の毛を残して、あとはカットしていたのが始まりと言われています。
16世紀頃から、その容姿を貴婦人たちに愛されるようになり、愛玩犬としても人気となりました。特に、フランスでは王侯貴族の寵愛を受け、のちにフランスの国犬にまでなりました。17世紀頃には、スタンダードプードルを基準に様々なバリエーションのプードルが誕生し、愛玩犬としての人気がより高まっていきましたが、ミニチュア化の経緯についてははっきりとわかっていません。近年では、トイプードルよりさらに小さいタイニープードルやティーカッププードルも登場しています。
スタンダードプードルは、現在でも愛玩犬として世界中で愛され続けていますが、災害救助犬としても活躍しています。