エキゾチックショートヘア【Exotic Shorthair】

エキゾチックショートヘア/図鑑

原産国 アメリカ
公認団体 CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCF
毛種 短毛種

特徴

「短毛のペルシャ」と呼ばれるほど、被毛の長さ以外ペルシャによく似ています。筋肉質でずんぐりした体型で、丸くて大きい目、短くつぶれた鼻、丸い頭部、短い足が特徴的です。やや長めの短毛は艶やかで弾力性があります。

性格

ペルシャ同様、性格が穏やかで静かに過ごすことを好みますが、アメリカンショートヘアの影響でペルシャよりも活発で好奇心旺盛な一面もみせます。家族が好きで、甘えん坊ですが、依存心はそれほど強くありません。社交的なので他の猫や他のペットとも上手につきあうことができます。

毛色

毛色は、ホワイト、ブルーなどのソリッドカラー、各色のタビー(縞模様)やバイカラー、キャリコ(三毛)など、あらゆるパターンや毛色が見られます。

育て方

賢くしつけがしやすい猫です。
アメリカンショートヘアの影響で活発な面がありますが、体型的にペルシャを引き継いでいて運動能力は高くないので、特に活発な若猫のうちは事故が起きないように注意が必要です。
ペルシャ同様、太りやすい傾向がありますので、食事管理はしっかりと行いましょう。
短毛なので被毛の手入れは難しくありません。スキンシップのためにも定期的なブラッシングやコーミングを行ってください。

気をつけたい病気

ペルシャの好発疾患である多発性のう胞腎は、エキゾチックショートヘアでも起こりやすく、発症すれば治療法はありません。また、尿石ができやすい傾向があり、尿路閉鎖になると命にかかわります。日頃からよくお水を飲むように工夫し、おしっこの量や色によく注意してあげてください。
その他、流涙症、白内障などの眼病や、肥大型心筋症などの心臓病などが知られています。予防と早期発見のために日頃から健康管理を十分に行ってあげてください。

歴史

まだ歴史が浅く、固定の猫種として認定を受けてから50年ほどです。
1950年代、手間のかからない短毛種のペルシャを飼いたいという要望に応えてペルシャを基礎にアメリカンショートヘアと交配が行われました。なかなかうまく行かなかったのですが、アメリカの繁殖家ジェーン・マーティンは、この2種のあいだに生まれた短毛の子猫たちに注目して新しい猫種なるよう働きかけた結果、1966年アメリカのCFAに登録されました。当初は、スターリングという名前で、銀の毛色のみとされていましたが、他の毛色も生まれることからエキゾチックショートヘアという現在の名前に変更されました。
同じ時期のアメリカで、茶色い毛のペルシャを作るという目的で、キャロライン・バッセイという繁殖家が、ペルシャとバーミーズを交配させていました。この2種の間に生まれた子猫は、黒っぽい毛色ばかりで茶色のペルシャを作ることには失敗しましたが、その子猫たちの可愛らしさ魅了され、正当に新しい品種として登録したいと働きかけました。その際、バーミーズとペルシャから生まれた子にアメリカンショートヘアをかけあわせることをエキゾチックショートヘアの血統の条件とし、この考え方が広まっていきました。
まだ新しい猫種であるため、現在もまだ長毛の猫が生まれてしまうことがあります。この長毛の猫は、エキゾチックロングヘアとして認定している団体や、ペルシャとして認定する団体などさまざまで、それぞれ規定が異なっています。
日本では都心部を中心に猫ブームが始まった2010年前後から見られるようになりました。新種の猫などがSNSを中心に話題になり、エキゾチックショートヘアも注目を集めましたが、現在でもまだ国内での飼育頭数は少なく、繁殖家の数も限られています。コミカルな表情が写真映えするところから、TVコマーシャルやSNSでスター猫が生まれたりもしています。