原産国 | ドイツ |
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体重 | 9㎏~12kg |
体高 | 牡23cm~27cm、、牝21cm~24cm |
グルーブ | 4G |
特徴
胴長短足の体型が特徴的で、体長は体高の約2倍あり、胴長犬種の中でトップです。がっしりとした骨格で筋肉もよく発達しており、マズルがやや長めで耳は大きくて垂れています。被毛は、短くて光沢のあるスムースヘアード、長くて柔らかなロングヘアード、長くて粗いワイヤーヘアードの3種類があります。
ダックスフンドは胸囲のサイズによって3種類に分けられています。成長が落ち着いた生後15カ月を超えてから、胸囲を測って35cm以上ならスタンダード、30~35cmならミニチュアダックス、30cm以下ならカニンヘンダックスということになります。従って、サイズを除き犬種標準はほぼ同じです。
性格
明るく活発で、好奇心旺盛です。家族に対しては愛情深く接しますが、他の人や犬に対しては警戒心が強く神経質になることがあります。また、もともと狩猟犬だったこともあり、大胆で物おじせず、負けず嫌いな面があります。交配の影響で、被毛の種類によって性格に違いがあると言われています。スムースヘアードは遊び好きで、ロングヘアードは人懐っこい甘えん坊が多く、ワイヤーヘアードは気が強い傾向があるようです。
毛色
毛色は、バリエーション豊かで、被毛の種類によって異なります。
単色ではレッド、レディッシュ・イエロー、イエロー(クリーム)などがあり、2色ではブラック&タン、ブラウン&タン、ブラック&イエロー、ブラウン&イエローなどがあります。混色ではダップル(大理石模様)やブリンドル(縞目)などです。
ワイヤーヘアードの場合は、この他にワイルドボア(イノシシ色)、枯葉色の単色も認められています。
育て方
とても活発なので、少なくとも1日1時間以上の散歩は必要です。遊びも大好きなので、ボール遊びやゲームなどでたくさん遊んであげると良いでしょう。
狩猟犬としての特徴をもっているので、吠えやすく喧嘩っ早いところがあります。子犬の時からしっかりとしつけをしたり、他犬や他人に接して社会性を育むことが大切です。狩猟犬の場合は特にしつけや訓練を怠ると、手が付けられなくなってしまうこともあるので、子犬の時から責任を持ってしつけを行ってください。
被毛はダブルコートで、特に換毛期はよく抜けますので、定期的なブラッシングが必要です。ロングヘアードとワイヤーヘアードは週に2~3回以上が望ましいです。スムーズヘアードの場合は、冬の寒さに弱いので、衣類を着せるなどの工夫をしてあげると良いでしょう。
気をつけたい病気
胴体が長く腰や股関節などへの負担が大きいため、椎間板ヘルニアなどの関節疾患にかかりやすいことはよく知られています。成長期には運動でしっかり筋肉をつけ、中年齢以降は肥満にならないように食事管理が大切です。
また、足が短いことから、地面と腹部が近いため、腹部を傷つけてしまったり、暑い時期は熱中症に注意が必要です。
この犬種は毛色の掛け合わせにより、てんかん、股関節形成不全、進行性網膜縮症(PPA)などの遺伝性疾患を受け継いだり、障害をもって生まれてくることも少なくありません。
歴史
歴史が古く、その起源は定かではありませんが、スイスのジュラ・ハウンドが祖先犬で、ドイツやオーストラリアの山岳地帯にいた中型ピンシャーとの交雑によって現在のダックスフンド(スムースヘアード)の基礎犬が作られたのではないかといわれています。アナグマ狩りに使うため、巣穴に入り込めるような体型になるよう選択交配することによってこのような体型が生まれました。当時は、現在のスタンダードサイズよりやや大きかったようです。のちにワイアーヘアードのテリアが交配されたり、スパニエルが交配されたりと他犬種との交配の中で、ワイヤーヘアードやロングヘアードのダックスフンドが生まれることになったとされています。
現在でも、特徴的なアンバランスな胴長短足の体型が可愛いとして、狩猟犬としての激しい性格を持っているにもかかわらず、家庭犬としても世界で人気の犬種です。
日本では20~30年前に人気でしたが、日本の住宅事情の関係で、小さなミニチュアダックスフンドやカニンヘンダックスフンドのほうが人気を得るようになり、日本国内ではあまり見られなくなってしまいました。