原産国 | アメリカ |
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公認団体 | TICA |
毛種 | 短毛種・長毛種 |
特徴
短い足が特徴ですが、短足の猫同士のかけ合せは死産する可能性が高いので、短足と通常の足長猫をかけ合わせているため、実際は短足、中足、普通の猫と変わらない長さの種類が存在します。短足猫が生まれる確率は全体の2割程度と言われています。
被毛は、短毛種長毛種どちらも存在し、瞳の色もアンバー、グリーン、ヘーゼルなど、さまざまな色のタイプがあります。
性格
大変陽気で好奇心旺盛なので、おもちゃなどに興味を示して元気に走り回ります。人間に慣れやすく、初めて会う人にもなつくことが多いです。穏やかな性格なので、他の猫や別の動物種と一緒でも問題なく飼育できます。
毛色
さまざまな猫種と交配されてきたために全カラーが公認されており、同じ柄の猫は存在しないと言われているくらい、バリエーションが豊富です。
育て方
体は小さいですが、非常にパワフルでスピードにあふれているので、遊ぶためのおもちゃやスペースは十分に準備してあげましょう。留守番をさせる時は、入ってほしくない場所には行けないように制限したり、誤飲を起こさぬよう細かいものなどは片づけておくことも大事です。
足が短いので一般の猫に比べて跳躍力が劣る傾向があります。体格に合わせてキャットタワーの高さを調整してください。
長毛種は週2~3回、短毛種も定期的にブラッシングまたはコーミングしてください。
気をつけたい病気
現在も雑種猫との交配が認められていることもあり、遺伝的な疾患は少なく丈夫ですが、両親とも短足タイプで短足の子猫は、原因不明の突然死などにより寿命が短くなる傾向があります。
短足ですが、ダックスフンド犬のように極端に胴長ではないため、脊椎についての問題は少ないようです。
高齢期、運動量の低下により肥満になることがありますが、糖尿病やヘルニアの原因となるので注意が必要です。また慢性腎不全が起こりやすいことが知られています。
歴史
人間の手によって掛け合わされた種類ではなく、突然変異的に発生した猫種です。突然変異の短足猫の存在は古くから確認されてきましたが、1944年にイギリスのジョーンズ博士によって初めて報告されたと言われています。
1983年に米国ルイジアナ州で突然変異の短足猫が発見されてから本格的な繁殖が始まりました。車の下で暮らしていたところを保護されたその猫は、「ブラックベリー」と名付けられ、様々な研究対象とされました。遺伝学上の検査の結果、健康体であることが確かめられた後、通常の足長猫との交配を試みたところ、同様の短い足を持つ子猫が誕生しました。その後ブリーダー主導による突然変異体を用いた異種交配の計画が始まりましたが、遺伝子疾患や免疫力の弱さを懸念する人たちと、この猫の愛くるしい姿に魅了され、交配を積極的に肯定する人たちの間で論争が巻き起こりました。
1980年代から北アメリカで繁殖が続けられた末に、1995年、ザ・インターナショナル・キャット・アソシエーション(TICA)から新種として認定されました。しかし、現在でも歴史が浅く遺伝性疾患のリスクの判断材料が少ないため、?国際的な猫血統登録団体であるCFA、GCCF、FIFeは、マンチカンを猫種として公認していません。
名前は、映画「オズの魔法使い」に登場する「munchkin(マンチキン)」(小さい人・子供の意味)に由来しています。