グレートデーン【Great Dane】
原産国 | ドイツ |
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体重 | 牡54㎏以上、牝45㎏以上 |
体高 | 牡80㎝以上、牝72㎝以上 |
グルーブ | 2G |
特徴
体型はスクエアでバランスがよく、後躯に比べ前躯が著しく高い前高肢勢で、力強さと優美な品格を備えています。明確なストップ(両目の間のくぼみ)があり、咬合はシザーズバイト(上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接する)です。被毛は極めて短いシングルコートで、滑らかで光沢があります。アイリッシュ・ウルフハウンドに次いで最も体高がある犬種で、体高111.8cmのグレート・デーンが世界で最も背の高い犬としてギネスブックに掲載されていたこともありました。
性格
穏やかで従順な性格なので、自分より小型の犬とも仲よくでき、しつけもしやすい犬種です。寂しがり屋な一面があるので飼主から離れたがらない子もいるようです。
毛色
毛色は、ブラック、フォーン、ブリンドル、ハールクイン、ブルーの5種類があります。
育て方
大型犬なのでまず十分な飼育スペースを用意する必要があります。また、食費や医療費、介護費など飼育費用を十分に準備できることも条件となります。
室内での運動だけでは運動不足になってしまうので毎日1時間以上、散歩や運動が必要です。
穏やかで飼い主への忠誠心が高いのでしつけはしやすいと言われていますが、力が大変強いので、他の人や動物へ飛びついたりしないよう、子犬の頃からしつけや訓練は十分に行うようにしましょう。飼い主は制御できる体力としつけるための知識も必要です。
被毛は極めて短いシングルコートなので毎日のお手入れは比較的簡単です。固く絞ったタオルで全身を拭いた後、マッサージをするようにブラッシングをするとよいでしょう。
気をつけたい病気
大型犬は胃捻転や胃拡張が起きやすいと言われていますが、グレートデーンはとりわけ発症率が高いとされています。ドカ食いや一気食い、食後の運動は発症の引き金になることがあるので、食後は休ませて様子に注意するようにしてください。
他に、拡張性心筋症、ウォブラー症候群、股関節形成不全も起きやすいとされています。
歴史
非常に歴史の古い犬種で、チベタン・マスティフの子孫だと言われています。中世の頃は猪狩りに用いられてボワ・ハウンドとも呼ばれていましたが、過去400年の間にはグレーハウンドの血を加えられて、猪狩りだけでなく闘犬としても用いられ、護身用の大型番犬として発達してきました。その後ドイツ国内の貴族たちの寵愛を受け、上流階級のステイタスシンボルとなりました。神話に登場する最上級の神である太陽神アポロンになぞらえて、「犬の中のアポロ」と呼ばれていたほどです。
ドイツではドイッチェン・ドッゲ(ドイツの犬)と呼ばれ国犬に指定されています。グレートデーンという名は、フランスでの呼び方グラン・ダノワ(デンマークの大犬)の英訳で、今では世界各国で用いられるようになっています。
日本に入ってきた洋犬としては意外と早く、明治の頃に輸入されて、土佐犬などの改良に使われたと伝えられています。